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精神科の治療について知りましょう

 

精神科の治療にはどのようなものがあるの?

精神科の治療は、精神科医が薬物療法を行いながら、併せて、面接を通して人間関係の改善や社会適応能力の向上を図るための指示や助言等を行うのが一般的です。

薬物療法と精神科医との面接に並行して、同じような病状の方のグループで行う集団精神療法、家族が相談する家族療法、デイ・ケアなどの特別な治療プログラムを受けることもできます。

また、面接で行う治療の中で特別なものとして、精神分析や森田療法、認知行動療法などを行う医療機関があります。

症状が重くて、外来治療では治療効果があがらないとき、十分な休養が必要なとき、自殺などの危険があるときには、入院治療が必要になります。

 
 

デイ・ケア、ナイト・ケア、デイ・ナイト・ケア、
ショート・ケアとは?

社会復帰を促進するための治療プログラムです。仲間との交流、ミーティング、スタッフとの相談、ストレスの対処方法などを学ぶ心理教育や絵画、書道、陶芸などの創作活動、音楽、スポーツ、料理、その他のレクリエーション、四季折々のイベントなど、それぞれの施設によって工夫したプログラムが行われています。

日中に行うデイ・ケア、夜間に行うナイト・ケア、日中から夜間まで行うデイ・ナイト・ケア、日中3時間程度のショート・ケアがあります。

精神科病院や診療所などの医療機関で行われているものと保健所や精神保健福祉センターでも行われているものがあります。施設によって、対象となる人やプログラムの内容に違いがあります。統合失調症の方を対象に行っているところ、うつ病の方を対象に行っているところ、若い人だけを集めたところやお年寄りだけのところなど、疾患や年齢層を絞り込んでいます。休職中の人を対象に仕事に復帰するための「リワーク・プログラム」を持っているところもあります。

施設によって行っている内容が違うので、行く前に確かめてみましょう。

保健所で行っている場合は費用がかかりませんが、その他の場合は利用料がかかります。「自立支援医療(詳しくは→自立支援医療)」を利用すれば自己負担が少なくなります。

 
 

精神科の入院ではどのような治療を受けられるの?

入院の目的

心の病気の症状が重くて、濃密な治療が必要なときや、自殺などの危険を避ける必要があるときには入院治療が必要です。それ以外にも、薬の調整のための入院、アルコール依存症の教育や、リハビリテーションのための入院、十分な休息が必要だが家にいては休息がとれない場合の休息のための入院など、入院治療の目的は様々です。

入院治療

入院期間は病気の種類や症状の程度によって違いがありますが、最近は以前に比べて、短くなっています。

入院中は、精神療法、作業療法、レクリエーション、退院に向けた生活技能訓練など、リハビリテーションのメニューが用意されています。

入院形態

精神科の入院形態には、「任意入院」「医療保護入院」「措置入院」などがあります(詳しくは→精神科に入院する患者さんの権利について)。病気の重さや症状、本人の治療への同意能力によって異なってきます。本人が病状を理解し治療に同意できる場合には、できるだけ本人が同意したうえで入院する「任意入院」が望ましいものです。

 
厚生労働省